巡る日常
大阪で『巡る日常』というタイトルで個展を開催してから、もう随分たちます。
絵はそのときの作品です。
自分の絵柄わかんなくなって、けっこう必死で描いていた時期だったよな、と思います。
分からないなりに自分で行き着いたテーマが、『日常』のこと。それもどちらかというと、めっちゃ幸せな瞬間とかめっちゃ不幸な瞬間とか極端な振れ幅のものより、もっと…なんだろな、機械的というか。
この絵は中崎町で見つけた黒猫。黒猫を見つけると不吉なんてのは、この猫からしたら「知らんがなw」っていう話なわけで、そういう人の思いからちょっと外れたところにある何かを描きたかったんだなって思います。
これは友人宅でのたこパの様子。右の方のメンズたちをカットしたら、クレームが来ました。笑
人の思いとかそんなん関係なく日々はずんずん進んでいく、淡々と巡る日常、自分はなぜかそういうものに惹かれるし、そんな中で一瞬楽しいこと嬉しいことあるのはすごくいいよね、っていうマイナス×マイナスがプラスになるような、ひねくれた幸福感とでも言うのか。笑
その感覚は今でも割と核にある気がします。もう長いこと、この個展のとき以上の感覚で絵を描けていない。デザインやカメラと同じくらい自分の中で気楽に、それこそ呼吸するように描けたらどんなにいいか。
来年はその辺り、何かしら向かい合っていかなな、と思います。